080 私と『死を前にした人にあなたは何ができますか?』
- 2020.06.03
- 看護
フラクタルのレビュー担当、のぞみです。
最近はうっかり本のレビューしか書いてないですね、 良いのやら悪いのやら。ただし今回はちょっと企画というか、 実験も兼ねて記事を書いてみたいと思います。
がん末期、ターミナルで、意識はあったりなかったり、 血圧は測れたり測れなかったり…… ってなってきた利用者さんの元に行く前に、車の中でこの本を少し読み返しました。
我ながらなんて不吉な本を読んでるんだろうとも思った。本の中で出てくる事例のほとんどは、患者さん/利用者さんの意識は比較的保たれてるけど身体機能がガクッと落ちてきて、思うようにいかない自分に苦しみを感じている……、ってケース。
本当は私も、意識があったりなかったり……の状態の前に介入しなくちゃいけなかったんだろうな。と、思ったんです。
思ってからふと気が付いたのは、利用者さんが“苦しみを感じてる”って思ったのかな、私は。どうして。ってところ。
死にはどうしても、苦しみは付き物だと思う。
身体的な痛みもあるし、呼吸は弱くなって息苦しさを感じることも多い、痩せて骨突出が出てきたら寝てるだけでも痛い。でもこれは薬を上手く使うことで取り除くことはできる。
あとは本の中にも書いてある、希望と現実の開き(ギャップ)が苦しみだってキーワード。
苦しみの中には希望が見え隠れしてる。そこに向き合わないと『わかってくれるひと』にはなれない。
少し薬が効きすぎて、せん妄が強くなったときがあった。利用者さんは焦っていた。仕事に遅刻するとか、仕事の納期が間に合わない、こんなところにはいられない、って、あと専門用語がすごいたくさん出てきて、ついでに舌も上手く回ってなかったからなかなか聞き取れない。そんな中、ベッドから起き上がろうとしてた(力はなかったけど少し暴れてて)ときに、どうやって声をかけたら穏やかになれるか、どんな言葉をかければ良いのか、そのお仕事の専門用語がわかれば会話が成立するのか、それとも……。って逡巡したけど、結局『今はゆっくり休んでくださいね』としか言えなかったこと。
「仕事に遅刻しそうなんですか」「納期が間に合わないことが心配なんですね」って声かけをして、そのひとのことを理解する姿勢を示せば良かった。誠実に。
著者の小澤竹俊先生の、エンドオブライフ・ ケア援助者養成講座には、去年の8月いきました。 この本の中に書かれている内容が2日間の研修の中で網羅されてるんですけど、 やっぱり本を読むよりも実践すること、 しゃべったり身体を動かしながら、 誰かに説明ができるように自分の中に落とし込むことって重要だな ー、と思った。
私は少し行くのが早かった気がする。
訪問看護に行ってからもう一度受けて、自分事として改めて講義を受けたい、振り返りたいと思ってたら先の新型コロナウイルス騒動。
(折角横浜会場があったのに……!)
(前回東京のときは泊まりました)
(※飲もうと思って)
(※飲まないけど)
早く研修が再開しますように。
さて今回は冒頭にも書いたように、実験も兼ねた企画!最近毎日配信させてもらってるラジオ(改めて書くと死ぬほど恥ずかしいのですが、DJのぞみのラヂオ秘密倶楽部)でも、今日はこの本について語りたいと思います!
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