こんにちは。フラクタルの総務担当のmizukiおぬです。
年度末は転職・退職が増える時期。
ストレートに看護師になった人は、看護学校から付属の病院に就職したり、大学から付属の大学病院へ就職したりと、特に難しい試験を受けずに採用された人が多いのではないでしょうか。その時に病院側に提出書類も「言われるがまま」提出している人が多いのでは?
付属の病院とかならまだ良いと思うんです(本当はだめだけど)。ただ、病院を辞めるとき、もしくは次の病院に行くとき、思った以上にたくさんの書類にサインをすることが多いことに気が付くと思います。
今回は私の持っている知識の範囲、それと私が調べた範囲ではありますが、どんな書類が必要で、その書類はなにを意味するのかを見ていきたいと思います。
ちなみに私は看護師ですが、大学では経営学部卒。なので一般の方より少しぐらいは詳しいはずです(笑)でも、素人なので微妙なところは勘弁してください(笑)
退職時に必要な書類は、まずは退職届
みなさんがまず看護師で働いているとしたら、その病院やクリニックなどを辞めるときは、「辞めさせていただきたいです」という「退職願」を書きます。これは私(=被雇用者)からだすものであり、特に幻覚な決まりはありません。
その後「退職届」を提出します。これは職場から労働者に書いてもらうもの。これが厳格であり重要です!!これは「何月何日に辞めます」という「契約」をするようなもの。退職届は決められた様式が会社にあったりします。これを提出して初めて「退職」が認められます。
よく「辞表」という言葉を思い浮かべるかも知れませんが、辞表というのは、会社のトップ、経営者側が提出するもの。看護師は起業して自衛してなければみなさん「被雇用者(雇われている者という意味)」です。この場合は、雇用されているところに辞めたいという届けを提出することになるので「退職届け」になります。
退職届の受理する、しない
退職届を受け取るか受け取らないか。これは雇用者側の判断になります。けど、雇用者側は退職届を受理してから、期日が決まっていなければ14日以内に退職させなればいけないと決まっています(民法627条-1)
したがって、辛くて辛くてとても病院にいけない場合、退職の意志があるなら郵送してしまえばよいのです。退職願は指定の用紙があるわけではありません。
これ、郵送で送付するのが結構重要。「特定記録郵便」だと、郵便物を出した記録が郵便局に残ります。受け取ったか受け取ってないかはわからないけど、少なくとも「私は出した」といえます。
「内容証明郵便」は相手が受け取ったことまで記録されますが、中に入っている書類と同じものを郵便局に持って行って、1部を控えとして保存されます。
あくまで個人的な見解ですが、特定記録郵便で出しても大丈夫です。
退職届受理後
退職日、もしくは退職届を受理してから14日以後は自動的に退職となります。
このあとは有給休暇の使用についてとか、名札・白衣の返却についてとか、保険証の返却についてあれこれ言われます。最終勤務の日に全部返却してくださいって言われることがほとんどです。
雇用保険被保険者証が返還されるはずです。
入職について
入職については、入職する職場から書類をもらいますが、重要なのは「労働条件通知書」と「雇用契約書」です。これ、場合によっては1枚になっているかもしれませんが、なんにせよ「ものすごく重要な書類」ですので、必ず目を通してください。
「労働条件通知書」
雇用者側(=病院など)と雇用契約が成立したら、労働条件などを明示することが決められています。労働基準法第15条に「労働条件の明示」という項目があります。
- 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。
- 前項の規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。
- 前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から十四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。
と書いてあります。
具体的には
- 労働契約の期間に関する事項
1.の2 就業の場所及び従事すべき業務に関する事項 - 始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を2組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項
- 賃金(退職手当及び第5号に規定する賃金を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
- 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)
4.の2 退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項 - 臨時に支払われる賃金(退職手当を除く。)、賞与及び第8条各号に掲げる賃金並びに最低賃金額に関する事項
- 労働者に負担させるべき食費、作業用品その他に関する事項
- 安全及び衛生に関する事項
- 職業訓練に関する事項
- 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項
- 表彰及び制裁に関する事項
- 休職に関する事項
とのことです。労働基準法施行規則第5条に明記されています。
労働条件通知書は交付することが義務となっています。次に話す雇用契約書よりもはるかに重要です。
「雇用契約書」
そもそも「雇用の契約」っていったい何って話ですが、民法623条に「雇用は、当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対してその報酬を与えることを約することによって、その効力を生ずる。」と書いてあります。これって「私は働きますからあなたも報酬を支払うのを約束してね」という感じで、イメージ的には友人知人の会社でアルバイトで働くような軽い感じがありませんか?そのため「労働契約法」という法律が存在します。
労働契約法第6条 労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者及び使用者が合意することによって成立する。
ここにちゃんと「労働者」と「使用者」という言葉が出てきます。一般的な労働者は使用者に使用されることが労働となります。病院で「あなたは患者の看護をしてください」と言われ「はい、わかりました」となるのが使用者-労働者間の関係ですね。
しかし、この雇用契約書、別にもらわなくても法律にひっかかったりしません。もちろん、トラブルを防ぐためには使用者が作ることに越したことはありません。しかし、法律で規制する条文がありません。
まあ、「労働条件通知書」がしっかりしていれば、雇用契約書は影が薄いって感じもします。
まずはどんな書類か必ず確認を!!
正直、入職するとき、たくさんの書類を書いたりします。たとえば職場が変わるために引っ越し、退職、そして再度働くとなると、看護協会への住所変更届も必要になったり「あー、もう同じ住所と名前を何度書かせるのよ!!」ってなると思います。
まあ、看護協会などの変更届は大したことではないけど、自分の生活がかかる労働のための書類は注意深く見る必要があります。穴が空くほど見ろとは言いませんが、せめてどんな書類に自分は記入をしているのか、それだけはわかったほうがいいです。
自分の「サイン」は慎重に
よく看護でも患者さんに投与する薬ぐらいは理解しなさいと言われるじゃないですか。あれって、少なくともこの薬を投与することで患者さんに起こりうるメリットとリスクを知っておくべきだという話ですよね。それとこの書類の話は全く同じ。自分がどのような条件で雇用されるのか、どのような制限があるのかをしっかりと見る必要があります。
「自分のサインを残すものには慎重に」これは私が心がけていることです。
ぜひとも、みなさん、自分の書くサインには責任を持ちましょう!カルテの記入と同じですよ!!
※法律的なところの解釈は難しいところが多く、トラブルなどはぜひ社労士さん、弁護士さんに相談してみてください。
引用文献・参考文献
⭕民法
⭕BIZREACH「雇用契約」
⭕労働基準法第15条
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